南三陸に住み、海ばかりを描いている女性の画家が、津波で多くの人の命を奪った海を今後、描くべきかどうかで迷っていた。そんな時、町長や知人が「津波の翌日の朝のきれいなあの時の海を描いて下さい」と言われた。この言葉には自然を敵対視しない日本人の自然観と芸術を信じる言霊が宿っている。