「壁耳取材」は盗聴である。

考えてもみて欲しい。
盗聴以外の何物でもない、不当な手段である。
「取材」という合法な単語をひっつけたところで、違法行為ではないかと私は考えるのだ。

オフレコの取材と、壁耳取材の違いを説明しよう。
この両者は明らかに違う。

・オフレコ

・貴方が伝える。
貴方が相手を信頼して、「絶対に誰にも言っちゃダメだからね?」と約束をして
相手に、貴方の秘密を伝えたとしましょう。
これがオフレコ取材です。

・相手にバラされる。
信じた相手に裏切られ、言いふらされたとします。
これが「オフレコが記事になる」ということです。

これは貴方の責任でもあります。
信じた貴方も悪かった。(人を見る目がない。)

・壁耳取材

・貴方は伝えていない。
家の中など私的な空間で、家族同士や恋人同士で話していたとしましょう。
これを、貴方が伝えたわけでもない第三者が勝手に「壁に耳をひっつけて」聴く。
いわゆる盗聴です、これが壁耳取材です。

・伝えてもない奴にバラされる。
伝えてもない相手から、勝手にバラされたとします。
これが「壁耳取材が記事になる」ということです。

これは貴方の責任ではありません。
信じてないので伝えなかったのでしょう。
結果論から言えば、むしろ人を見る目があったということです。

つまり、オフレコに参加させるか否か、相手の記者を信じるかどうか。
その信義則がすっとばされているか否かの差異があり、「相手に自分から言ったら否か」が異なります。

皆様の生活に置き換えてみましょう。
貴方が、家族同士や恋人同士、私的な空間で「車、買おうと思うんだけど、家の貯金は○○円だから迷う。」と話し合っていたとします。

これを家のガラスに張り付いていた隣のオバちゃんが、
「あの家、今度、車を買おうかって言ってるんだけど、貯金は○円しかないんだってーーー!!!!」
と言いふらしたとします。

これが「壁耳取材が記事」になるということです。
これは貴方の責任ではありません。

怒っていいですし、被害の程度が大きい場合は政治家ではなく警察や司法分野の方に相談しましょう。
貴方自身が自発的に伝えた秘密ではないわけですから。

ポイントは、「貴方が、その相手に話したか」という一点です。
如何でしょうか、私は壁耳取材とは、「盗聴取材」であると考えます、私の思想信条の自由に基づいてね。
ゆえに壁耳取材は、禁じるべきだ。

具体例を挙げましょう。
政治分野、むしろ私の「通常のフロー」で説明してみます。
(例えが重複してくどいかな?と思ったため、折り畳んでおきます。)

クリックして下さい!
例えば議員同士が、居酒屋で(ほぼプライベートで)
「A議員さんは、Bの件、どう思う?俺、賛成したいんだけど、理由はDなんだよねー。」
「E議員の考えもわかるけど、私はFの部分がひっかかっていて、まだ賛成とは言えないなぁ。」
「じゃぁ、Gの部分で修正を加えてさ、そしたらA議員も賛成する?」
「だったら考えるけど、Hの案件との整合性はどうする?」などなど。

これがプライベートなのか公式なのかは判断の別れる部分もあるのでしょうが
議員同士の日常会話とはこのようなものです。
こうして政治は進んでいくし、それぞれの議員を通じて民意は形になっていくのです。

信頼関係のある記者には、オフレコとして伝えることもあります。
それで暴露されたら議員の責任です、人を見る目がなかった。
次から気をつければいい、私は次からは情報を制限します。

しかし、
そもそも「こいつは信用ならん」と思っている記者には、私は最初から伝えない。
これが信義則というものです。

上記のような日常会話というか、話し合いの場を。
議員同士は持ってはならないということでしょうか。
だったら政治はまわりません。

また、その際に本当にプライベートなことを話していたとして。
それすらも土足で踏み入れられても、議員は許容するべきなのでしょうか。

私はそうは思いません。
メディアには、そのような特権は存在しません。

壁耳取材の違法性

政治分野に属する者が「違法である」と断じることはできません。
法に則り、有資格者たちが司法の場で決定していくことであります。

私に言えるのは「違法性が高いのではないか?」という問いかけのみ。
この部分は気を付けて発信せねばなりませんから、少し論拠の部分に文章量を割かせて頂きました。

私は、壁耳取材は、違法性が高い、極めて高いと考えています。
(ここまでは思想信条の自由でございますからね?)