....盧武鉉大統領
異国で国籍を死守することがいいとは思わない。同胞にはその社会で貢献して欲しい。韓国戦争から逃げ出した連中が祖国統一を口にするのはおかしな話だ。日本には弾は飛んでこないだろう。僑胞にそんなことを言う資格などない。私は僑胞の連中を信用などしていない。徴兵の義務を負わないくせに韓国人を名乗り、日本の選挙権を求める。ばかげていないか。つまりはいいとこどりではないか。私たちが苦しい思いをしていた頃、僑胞の連中は私たちよりいい暮らしを日本でしていたのだ。僑胞は僑胞だ。韓国人ではない。
 1950年国家存亡の時、日本在住の60万韓国人に志願を求めた。とりあえず1割6万人の志願兵の予定が、なんとわずか600名。それも学生主体で、かつ韓国語の読み書きが全くできないものが多数含まれているという無残な結果であった。要するに日本で生活している成人僑胞の国家意識はゼロであった。私はこれを実に寂しく思うと同時に恥ずかしく思う。私も韓国もこのことを決して忘れない。韓国は僑胞が危機的な状況になったとき決して助けることはないだろう。

 この後半の志願兵の件は在日という特殊な立場ゆえに、時代背景と国際政治に翻弄された義勇兵たちの運命を描くノンフィクションとして2007/03/14 金賛汀(キム・チャンジョン)「在日義勇兵帰還せず 朝鮮戦争秘史」(岩波書店)出版されています。
 在日本大韓民国民団は在日韓国人6万人の志願者を予定した志願兵の募集を行ったが在日韓国人647名、日本人150名の志願者にとどまったため、志願に応じた在日韓国人641名を選抜し在日学徒義勇軍として韓国に送り込みました。その結果は135名が戦死、行方不明。242名が日本政府の再入国拒否。日本に戻れたのは264名だったという秘話ですが、日本人には全く関係のないことで、今の今まで私も全く知りませんでした。遺稿メモの文字通り一部にすぎず、改めて遺稿資料の重さを感じているところです。