では、ここ最近、「歴史を否定しようとしている」と日本の慰安婦問題の対応に対する批判を繰り返している欧米メディアはどう伝えただろうか。
今年、朴槿恵との会談でオバマ大統領が慰安婦について「筆舌に尽くしがたい人権侵害」と触れていたが
この米軍慰安婦訴訟は慰安婦問題がアメリカも傍観者ではなく当事者の立場であることを示す極めて重要なケースであると思われる。(朝鮮戦争時の国連軍・韓国軍慰安婦については言うまでもない)
しかし、一週間経った現在、米軍慰安婦訴訟を報じた欧米メディアはゼロである。英語メディアとしても報道しているところはない。
正確に言えば、朝日新聞の英語版がこの事件を簡略に訳し報じており、朝日新聞英語版をソースにしてRT(反米ロシアメディア)が報じている。それのみだ。検索漏れもありうるのであるのなら教えてほしい。
確実に言えるのは、この問題を大きく扱おうという意志は欧米メディアにはないということだ。
欧米メディアは「人権侵害を認めよ」と強い態度で日本を批判しつづけてきたが、自分たちに振りかかる問題、あるいは「日本の残虐行為」というフレームワークから外れた事件に関しては全く報じないということだ。
これは戦略的に報じてないとか、圧力がかかっているということも当然陰謀論抜きで考えられるし、単にこの「米軍慰安婦」が何を意味するのか掴みきれていないということも考えられる(その確率が高いと僕は考えている)。
何しろ、欧米メディアの慰安婦の捉え方というのははっきり言ってバイアスがかかっていて、韓国の研究者でさえ否定する「20万人の主に韓国人が日本軍によって強制的に性奴隷にされた」という情報を伝えているところが多数であるからだ。
米軍慰安婦に関する海外の報道と反応 (via kikuzu)