・真昼なのに、並みの心霊スポット以上に怖い

神社に一番近いと思われるコンビニに車を停め、空港の壁以外何もない殺風景な道をとぼとぼ歩く。人の気配はないが、たまに機動隊の紺色ワゴン車が、露骨にスピードを落としながら脇を通り過ぎて行く。

しばらく歩くと「東峰神社」と標識のある三叉路に到着。神社に続く細い道に入るが、この道がまた、澄み渡る青空と目の覚めるような白い壁以外全く何もなく、無機質感が半端ない。鳥肌が立つほど嫌な雰囲気だ。

・三段重ねの厳戒態勢。着いていきなり通報された

両側をセンサー付きの背の高い壁で挟まれた、薄気味悪い参道を歩く。威圧感たっぷりの監視カメラがこちらを睨んでおり、居心地悪いったらありゃしない。

地味でちっちゃな神社に近づくにつれ、飛行機のエンジン音が腹に響いてきた。そして鳥居を潜った途端、近くの壁の裏手から聞こえる「東峰神社、東峰神社。1名現れました」という低い声。

見ると、ところどころメッシュ状になった壁の隙間から、私を監視する警備員とバッチリ顔が合ってしまった。問答無用で不審者扱いかよ……。