<押し紙とは何か>
それは「実際には配っていない」のに印刷し、「配ったこと」にしている部数です。
例えば沖縄二大紙などは5割近くが押し紙とも言われています。
両者を合わせると県民人口か県民世帯数を越えていたかと思います。
(ちょっと手元に資料がないので、のち詳細を詰めます。)

<配布しない部数を印刷しても損でしょうか?>
つまり、「印刷はしているが配布していない」部数がそれほどにあるのです。
印刷費が無駄にかかり、損をするだけと思われるかもしれません。
しかしそうではないのです。
「新聞社の利益構造」を解析していきましょう。

<新聞社の利益構造を解析>
部数に比例して広告費をとっております。
そして広告費こそは新聞の原資であり、利益そのものです。

昨今は不動産なども利益源でありますが、
「新聞」として見れば広告が主たる収入です。

購読者が納めている代金はごく一部であり、
新聞とは、実際は広告で成り立っているのです。

<部数を水増しするメリット>
部数を水増しできれば、それだけ広告費が水増しできるのです。
押し紙を増やせば増やすほど、利益が倍々に増えていきます。

「広告単価×部数」が収入である以上、
部数さえ伸ばせば収入は右肩あがりであがるのです。
新聞各社が妙にこだわる理由がここにあります。
それは社の権威というのみならず、規模であり利益そのものであるためです。

<水増しされた部数の費用を背負うのは誰か>
この印刷費は、実態としては販売店が背負っています。
ゆえに新聞社としては押し紙分(水増し分)のコストは考えなくて構いません。

販売店は新聞社に代金を支払いますから
新聞社としては痛くもかゆくもありません。
むしろ(広告費を抜きにしても)利益ばかりがあがる仕組みです。

<販売店は被害者か?>
販売店は一方的に損をしているように感じませんか?
一方的に損をしているのであれば、このようなことはいたしません。
また資本主義である我が国においては、ビジネスモデルとして成立しない。

実は、販売店も被害者とは言い切れない部分があります。
例えばスーパーのチラシなども部数に比例します。
販売店は、「配った(とされる)部数×チラシの単価」を利益としています。
つまり、チラシが何種類も入るのであれば
押し紙分のコストを新聞社に支払っても、販売店も利益があがるのです。

よって。
販売店は被害者であり、加害者でもあります。
この問題が明るみに出てこない、一つの理由でもあります。

<本当の被害者は誰か>
この場合は折込チラシを入れた者。
例えばスーパーなどであります。
しかし、被害者は「被害にあったことがわからない」のです。

被害とは、支払った金額分のサービスを受けていないというもの。
例えば「2500部の新聞に折り込みます」として「五万円」の広告費を支払ったとしましょう。
これが500部が押し紙であった場合、2000部にしか折込チラシは入りません。
本来は4万円であったはずの広告費が、5万円に水増しされています。

しかし。
実際に何部、配布したかを「被害を受けた者」は知る術がありません。
よって本当の被害者は、被害にあったことを把握することは困難ですし、
本当の被害者(広告主)が事実を立証することは事実上、できません。

<国民も被害者>
実は、国民も被害者です。
政府広報として、国も各紙に広報を入れているからです。
政府広報とは「覚醒剤、ダメ絶対!」などの、アレでございます。

この費用も「部数に比例」します。
押し紙分は実際は支払う必要がない(広報されてない)にも関わらず
税負担として無駄な公金を国民も背負わされている恰好になります。

よって公金を原資とする政府広報を、新聞社が掲載している以上、
押し紙分に関しては「国民の被害」と言うことができるでしょう。

<国民は被害を受けたことを知る術がない。>
ほぼ繰り返しになります。
実際に何部、配布したかを「被害を受けた国民」は知る術がありません。
よって本当の被害者である国民は、被害にあったことを把握することは困難ですし、
事実を立証することは事実上、できません。

なぜなら、部数は、「業界団体であるABC協会」でのみ集計され
公的に調査されていないからです。