本業の金融屋がやって来ましたw

さて、このAIIBですが、中国の(そして英国を除く他の欧州勢にとっても)思うようには行かないでしょう。
現在の世銀やアジア開発銀行というメカニズムがありながら、何故、第三の投資機構が必要になるのか。
それの答えは「東アジアの必要とする開発の資金は底なし」だからです。
そもそも日本とアメリカが投資をして、世界60カ国以上が参加しているアジア開発銀行ですらその要望を満たせていないのに、貧弱な投資インフラしか無いAIIBではありったけ吸いだされて干からびて死ぬのがオチでしょう。
投資には回収が必ず必要になります。
ですが、そのAIIBには東アジアでの投資の回収のメカニズムが無いのです。
当然ながら資金の回収にはその相手の隅々までの情報が必要になりますが、中国にはその情報もなければそれを運用するノウハウも経験も何もありません。
(実は日本は異常なまでの情報大国であり、アジア開発銀行や膨大な銀行、商社のネットワークやJETRO、JICAなどの官民のネットワークで世界中の情報を隅々まで把握しています)
そしてそれを運用して活用してきたという実績とノウハウが備わっていますが、中国や韓国にそれはありません。

かつ、取り立てに関して日本は切り札を持っています。
『日銀法』の恐ろしさは、目の前でハゲタカを一蹴して焼き滅ぼしたのを見せつけられた投資先の国々にも焼き付いています。
その実績は「きちんと返済しようね?w」と言うだけで他の銀行相手には斜め上をやらかす東南アジアの国々ですら「はい!!!」と起立してきちんと返すほどです。

情報も取り立て手段もない銀行は単なるATMです。
放っておけば吸い尽くされて干からび、取り返しの付かない程に損害を出すことでしょう。