私はまだまだ下手くそだとは言えさいがいFMのアナウンサーです。
小さなプレハブの局でありますが、そこは間違いなくラジオ局です。
そして自分達は紛れもなくマイクの前に立ち発信する側、報道する側の人間です。
震災前まではただの高校生だったとは言え、今では高校生アナウンサーと紹介されます。自負する気は到底ありませんがこの変化を自覚して行動しなければなりません。
どんなに小さなさいがいFMであろうともそこは紛れもなく放送する場。そこが見落としがちになってしまいますが、改めて肝に銘じます。

そしてこの頃「土足の取材」が以前にも増して多く見受けられるようになったかなぁと私は感じております。
名乗りもせず押しかけるTVカメラ。開口一発「ご家族の方は亡くされましたか?」私「?いいえ」「そうですか。では結構です。」風と共に去りぬカメラ…。口を半開きに私はその場でしばし立ち尽くしました。
どのような話が、どのような経験がTVでは好まれるのか、そんな事分かっています。
でもその時私は決めました。人を傷つけるような、人を悲しませるような取材、放送は絶対にしてはいけないと。
そこには細心の注意と気遣いが大切になる事も忘れてはいけません。
その気持ちも忘れずにこれからも放送していきたいと思います。簡単な事ではありませんが。